期間 消滅する権利又は行使できなくなる権利(・は例示) 条文
所有権は永久に存続する 民法167条2項
20年 債権・所有権以外の財産権
・地上権、永小作権、地役権など
民法167条2項
10年 民事債権
・商人でない者同士の債権。市民間の貸借など
確定判決又はこれと同一の効力を有するものにより確定した債権
・裁判上の和解調書、調停調書、確定した支払督促、仲裁判断など
金属造等の土地の工作物についての請負人の担保責任
新築住宅の基本構造部分の請負人の担保責任
新築住宅の基本構造部分の売主の担保責任
民法167条1項

民法174条の2

民法638条
住宅品質確保促進法87条
住宅品質確保促進法88条
5年 商事債権
・商人同士の債権又は商人・消費者間の債権一般
・クレジットやローンの返済金(各弁済期から起算)
・銀行預金(普通預金は最後の預入れ・払戻しから、定期預金は期間満了から起算)
商行為による契約の解除権・債務不履行による損害賠償請求権
民法の取消権

(追認できる時から起算、行為の時から20年が上限)
定期金債権
定期給付債権

・地代、家賃、利息、公的年金など
国の金銭債権又は国に対する金銭債権
地方自治体の金銭債権又は地方自治体に対する金銭債権
国税
地方税
民間企業労働者の退職金請求権
一般の土地の工作物・地盤についての請負人の担保責任
商法522条



商法522条
民法126条

民法168条
民法169条

会計法30条
地方自治法236条
国税通則法72条
地方税法18条
労働基準法115条
民法638条
3年 不法行為による損害賠償請求権
(損害と加害者を知ってから起算、不法行為の時から20年が上限)
製造物責任法(PL法)による損害賠償請求権
(損害と加害者を知ってから起算、製造物引き渡しの時から10年が上限)
医師・助産師又は薬剤師の治療・助産・調剤に関する債権
工事の設計者・施行業者・監理業者の工事に関する債権

・請負工事、自動車の修理(工事終了の時から起算)
弁護士・弁護士法人・公証人の書類返還義務
民法724条

製造物責任法5条

民法170条1号
民法170条2号

民法171条
2年 弁護士・弁護士法人・公証人の職務に関する債権
・弁護士費用(事件終了の時から起算)
生産者・卸売店・小売店が売却した商品代金
・商品代金、電気料金、ガス料金
・自社割賦の返済金(各弁済期から起算)
自己の技能を用い、注文を受けて、物を製作し又は自己の仕事場で他人のために仕事をする業者の仕事に関する債権
・洋裁、和裁、パーマ、理髪、クリーニング、印刷など
授業や寄宿に関する学芸又は技能の教育を行う者の債権
・学校、学習塾、家庭教師、お稽古事の授業料・教材費
民間企業労働者の賃金・災害補償の請求権
保険会社に対する保険金支払請求権・保険料返還請求権
保険会社に対する積立金払戻請求権
民法172条

民法173条1号


民法173条2号


民法173条3号

労働基準法115条
商法663条
商法682条
1年 月又はこれより短い期間をもって定めた使用人の給料
・家事使用人の給料
自己の労力の提供又は演芸を業とする者の賃金や供給物の代価
運送費

・タクシー、バス、電車、貨物運送、引越し、宅配便
旅館・料理店・飲食店・貸席・娯楽場の宿泊料・飲食料・席料・木戸銭・消費物の代価・立替金
・劇場、映画館、ボーリング場、遊園地などの入場料
・飲食店のつけ
動産の損料
・レンタカー、ビデオ等のレンタル料
・リース料
売主の瑕疵担保責任による損害賠償請求権・契約解除権
(知ってから起算)
請負人の瑕疵担保責任による修補請求・損害賠償請求権・契約解除権
(目的物引渡し時から起算)
運送人の責任
(荷受人の運送品受取り時から起算)
客の来集を目的とする場屋の主人の寄託物に関する責任
倉庫営業者の寄託物に関する責任
保険会社の保険料支払請求権
民法174条1号

民法174条2号
民法174条3号

民法174条4号


民法174条5号



民法570条等

民法637条

商法589条等

商法596条
商法626条
商法663条
6月 消費者契約法の取消権
(追認ができる時から起算、締結の時から5年が上限)
特定商取引法の取消権
(追認ができる時から起算、締結の時から5年が上限)
消費者契約法7条

特定商取引法9条の2
3月 相続に関する限定承認・相続放棄
(知ってから起算。利害関係人の請求により伸長できる)
民法915条

 

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内容証明郵便
消滅時効の「中断」とは、権利を行使することによって時効期間の進行を阻止することで、民法はこの中断事由として①請求、②差押、仮差押又は仮処分、③承認をあげています。したがって、このいずれかの事実があれば時効は中断し、それまでに経過した期間は無意味となります(期間は振り出しに戻ります)。

時効の中断についての注意

(1)裁判上の請求(訴えの提起)、支払督促(ただし、仮執行宣言の申立てが必要)、差押、仮差押などの法的手続きをとる場合は中断します。また、その他にも、裁判外での請求「催告」と言います。例えば請求書の送付)にも中断としての効力が認められています。
 しかし、裁判外の請求(催告)は、その請求後6カ月以内に裁判を起こす等の法的手続きをとらなければ中断の効力を認められない、と定められています。つまり、いくら請求書等にて催告を繰り返していても、時効を中断したことにはならないということです。その間に消滅時効期間が経過することによって時効が完成してしまうのです。
 「それでは催告が中断事由になるという意味がないのではないか」と思われるかもしれませんが、そんなことはありません。例えば、友人に10年前に貸した貸金について、約定返済日からあと数日で10年目が来るが、その日までに裁判を起こす時間的余裕がないというような場合、とりあえず、その日までに相手方に到達するように請求書等を送付しておけば良いのです(催告は必ずしも文書でなくても構いませんが、催告した事実やその時期が争われるとそれを証明することは非常に困難です。したがって、「催告した」という内容と到達日の証明ができる「内容証明郵便(配達証明付)」を相手方に送付して催告しておくべきです)。そうすれば、その後6カ月以内に裁判を起こせば、それが上記10年以降であっても上記請求の日(請求が相手方に到達した日)に時効が中断されることになるのです。
 「催告」はあくまで暫定的な措置で、裁判等の法的手続きとセットで中断となります。この点誤解されている方が多いようですので、注意が必要です。

(2)「承認」というのは、債務者(借主)が債権者(貸主)に対して、自分にその支払うべき債務があるということを認めることです。
 消滅時効は、援用(時効の利益を受けるという意思表示)することによって効果が発生しますが、「援用するかしないか」は債務者の自由です。したがって、分割で支払うなど何らかのかたちで支払うことを約束すると、その時点で時効は中断されます。
 なお、「時効の中断」というのは定められた時効の期間が経過するまでに、時効の完成を阻止することですので、時効が完成した後(時効の期間が経過後)に「中断」ということはあり得ませんが、時効にかかっていることを知りながらも時効の援用をせずに支払うこと(履行)や支払いを約束すること(承認)は債務者の自由ですので、有効となります。
 また、判例(昭和41年4月20日最高裁判決)では、時効制度や時効完成を知らずに、時効完成後に支払ったり、支払いの約束をするなど支払うことを認めた場合にも、もはや時効を援用して返還を請求したり債務を免れることはできない、とされています(「援用権の喪失」と呼ばれています)。
 例えば、貸金業者から、時効にかかっているはずの貸金について、「支払い方法については支払えるようご相談に応じますのでお支払いください」という趣旨の文書が送られてきたとします。これに対して長期分割払いの約束をするなどをしてしまうと、消滅時効が完成していても、もはや支払いを拒むことができなくなってしまいます。もちろん「借りたお金だから何としても返すぞ」との信念で、時効消滅を承知で返済することは自由です。しかし、そうでない場合もありますので、この点も注意すべきです。

関連事例(平成7年7月26日東京地裁判決)
 貸金業者が消滅時効完成後に、相手を騙すような方法を用いて、借主に「一部返済をすればもはや残債務はない」との誤った認識を持たせて、その結果、借主がその債務の一部を返済した場合、その債務について消滅時効の援用ができなくなる訳ではないと判断しました。つまり、様々な事情を総合的に考慮して、時効完成後に返済をしてしまっても、「相手方(債権者)を保護するに値しない様な事情がある場合」には、例外的に時効消滅を主張できることがある、ということです。

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時効の中断

《消滅時効について》

時効制度の存在理由

消滅時効とは?

時効制度が存在する理由として、一般に次の3つが挙げられます。

(1)永続した事実状態の尊重
 一定期間継続した事実状態に対して、一定の法律上の保護を与えようとする(ある永続している事実状態を前提として形成されている種々の事実関係・法律関係を、その事実状態が「真の権利関係と異なっていること」を理由として覆すと、社会的混乱を招くことになりかねない場合は、一定期間継続した事実関係を正当な法律関係と認めることで社会的混乱を回避する)

(2)「権利の上に眠る者」は保護しない
 たとえ正当な権利者(真の権利者)であったとしても、一定の期間、その権利を行使・維持するために必要な措置を講じなかった者を保護する必要はないとし、事実状態を優先させ、一定期間継続した事実関係を正当な法律関係とする

(3)立証困難の救済
 本来は正当な権利者(真の権利者)であったとしても、長期間経過後にはそれを立証(証明)するのが困難になることがあるから、過去に遡っての議論に一定の限界を設けるというもの(正当な権利者であることを立証できない状態を救済する)。

行政書士篠原司樹法務事務所

消滅時効期間、権利の行使期間の一覧

除斥期間

時効」とは、ある事実が一定期間継続することによって権利の取得や喪失が生じるという制度です。

時効には2つの種類があります。1つは、取得時効と呼ばれるもので、一定事実が一定期間継続すると他人の権利を取得するものです。もう1つは、消滅時効と呼ばれるもので、一定期間権利を行使しないと権利が消滅してしまうものです。(このページでは特に「消滅時効」についてご説明しています)

時効は公益的な理由から認められている制度と言えますので、時効の利益を予め放棄することは認められません。しかし、時効完成後(時効期間経過後)の放棄は自由です。

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消滅時効というのは期間経過により時効が完成したからといって当然に権利を失うというものではありません。時効の利益を受けるという意思表示(「時効の援用」と言います)により効果が生じるものです。

一定期間の経過によって権利が消滅するものに「除斥期間」と呼ばれるものがあります。

除斥期間は、権利行使が許される期間であり、その期間内に権利関係を確定しようとの趣旨で認められる制度で、期間経過によって権利が消滅する点で消滅時効と似ていますが、期間の経過によって当然に消滅するもので、時効のように「援用」も「中断」もありません。例えば、不法行為による損害賠償請求権は3年で消滅時効にかかりますが、法律は、3年の時効にかかっていなくとも、不法行為の時から20年を経過すればこの損害賠償請求権(債権)は消滅すると定めています(この20年の期間は除斥期間と解されているのです)。

除斥期間と時効との相違
・中断がない(時効は中断がある)
・援用が不要(時効は援用が必要)
・起算点が権利発生時から(時効は権利を行使しうる時から)
・遡及効がない(時効は遡及効がある)

時効の援用

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